妹「カーチャンに甘えるニート兄が憎い」専門家「正直どうしようもありません」

母に甘えるニート兄が憎い

４０代の女性パート。母と兄の３人暮らしです。兄は延べ１０年間、ニート（若年無業者）で引きこもりがち。毎日鬱陶しいです。
兄はへりくつが多く、「世の中バカばっかり」などと、常に「上から目線」です。プライドは人一倍高く、それでいて傷つきやすい。
人の話を聞かず、偉そうな態度を取るので、周囲はどんどん離れていきました。
それでも「自分は正しいのだから、変わる必要はない」と言っています。
１日数時間のアルバイトの仕事も、汗水たらしてわずかな金しか出ないとバカにし、働きません。
「いずれ世の中をあっと言わせてやる」と言っていますが、実際はベッドでゴロゴロして、読書かパソコンかです。

母はもうあきらめきっていますが、高齢の母にいつまで甘えているのかと、兄が憎くてたまりません。
兄は絶対この家を出て行かないと言っているし、私も一人で自立した生活などできません。どうすればいいか、毎日もやもやしています。
（北海道・Ｂ子）

全く困った状況だ、と私も思います。さぞ鬱陶しいことでしょう。
そしてどうすればいいかとなると、私にも妙案はありません。

実は私自身過去を振り返れば、お兄さんのようになっていたのではないか、との気もするのです。
周囲に理解されないゆえの孤高というのは、本人には悲壮でもあり快感でもありますから。
でもそれは自尊心というより（本人が気がついているかどうかは別として）虚勢とすべきでしょう。
ある本にあったのですが、「義務も課されないところに自尊心が確立できるわけがない」からで、
お兄さんは自分の義務を自覚しているとしても、抽象的な自分の基準での義務に違いありません。
俗世間のことなど考えもしないのです。

だからこれはお兄さんが何かのきっかけで、自分がそういう立場にあるのに気づき、周囲と新しい関係になるのを待つしかない、
と私は考えます。ただしお兄さんに一言でもこんなことを言うと、逆効果。もっとひどくなるでしょう。
お兄さんはお兄さん、あなたはあなたで、辛抱強い受難者として、あなた自身の場を確保しませんか。

http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/kazoku/20101230-OYT8T00158.htm
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